災害対策8分野・47種類の災害対応業務
8分野の構成と、47種類の災害対応業務を一覧で確認できます。
1.災害対策原論
災害対策原論は、災害対策の考え方の体系を理解し、災害対策を推進することを目的とします。自然環境特性、社会環境特性、地域の脆弱性を理解し、歴史・理学・工学・社会学など分野間の関係、行政・営利組織・非営利組織・住民など多様な他者との相互関係を通して、事前から事後に至るまで災害対策を多面的に理解します。
1-1.敵を知る
- ハザードの特徴(自然の脅威、地震、津波、洪水、高潮、火山などの自然現象の特徴)
- 出現する現象(その地域の特徴を踏まえて、どのような被害が発生するのか)
1-2.己を知る
- 地域特性(地形や地質などの自然環境特性、人口構成や世帯・交通網・産業・地域の歴史や文化など社会環境特性)
- 自治体(組織)の能力(どの程度の被害までなら自分たちで対応できるのか)
- 防災関係機関、国や都道府県の役割(他の組織をどのように巻き込めるのか)
2.ガバナンス・組織運営
ガバナンス・組織運営は、組織が効果的に災害対策を実行することを目的とします。正解のない災害対策において、組織が本質的にどのように意思決定し、行動するのかを理解し、災害に関する対応行動、求められる意思決定手法を体系化します。
2-1.組織行動
- 災害対策本部の設置・運営
- BCPの策定と発動
- 復旧・復興計画の策定・運用
- 視察等要人対応・議員対応
2-2.リソースマネジメント
- 職員の安否確認・動員・管理
- 地域住民との連携・防災教育
- 行政・民間企業の相互応援要請・受援、活動調整
- 自衛隊など専門機関への応援要請・受援
- ボランティア団体・NPOなど連携・調整
2-3.空間・機能配置
- 土地利用の検討・災害空地の管理
3.災害情報
災害情報は、適切なタイミングで必要な意思決定を実行することを目的とします。情報収集・分析・伝達などの情報処理プロセスとコンセンサスを理解し、曖昧・不明確・流動的な情報や外部からの助言に直面しても、最終的な意思決定の質を高めます。
3-1.災害情報マネジメント
- 通信機能の確保・復旧
- ハザード情報の収集・分析・伝達
- 避難情報の発令
- 被害情報の収集・分析・報告
3-2.広報コミュニケーション
- 広報コミュニケーション・マスメディア対応
- 相談窓口の設置・運営、電話対応
4.救助・災害医療支援
救助・災害医療支援は、命を守り、命をつなぐことを目的とします。救急・医療・保健・衛生・警察など多様な視点を関連付け、医療従事者、消防関係者、精神・保健・看護・衛生従事者、警察従事者等の知見を具現化します。
4-1.救助・救護支援
- 救急・救助活動
- 捜索活動・遺体安置等
4-2.医療・衛生支援
- 医療救護活動
- 保健・衛生・心のケア・栄養管理
5.避難・被災者支援
避難・被災者支援は、命を守り、生活を確保することを目的とします。避難行動と被災者支援について「人はそもそもどのように物事を考え、どう行動するのか」を理解し、避難行動から避難生活まで人の安全と生活を支える施策を体系化します。
5-1.避難行動支援
- 避難行動支援・帰宅困難者対策
- 避難所・避難生活支援
- 物資の調達・供給
5-2.被災者支援
- 要配慮者・ジェンダーなどインクルーシブな支援
- 義援金の受付・配分
- 各種生活再建支援・災害見舞金・税緩和
6.地域再建支援
地域再建支援は、人々の生活の質の向上と豊かな生活を支える地域活動を構築することを目的とします。住まいと地域コミュニティの観点から、日常生活や多様な地域活動を体系化し、地域が活動し活性化するメカニズムを理解します。
6-1.住宅再建
- 応急危険度判定の実施
- 住家の被害認定調査の実施
- 罹災証明書の発行
- 応急仮設住宅・公営住宅の借上げ・供給管理
- 公的な住居修理・解体の対応
6-2.地域コミュニティ確保と発展
- 文教施設の対応、応急教育
- 公営地・公営住宅の被害状況把握・復旧
7.社会基盤システム再建
社会基盤システム再建は、現代都市に欠かせない社会基盤システムを確保することを目的とします。道路や公共交通などのインフラ、電気や水道などのライフライン、地域のエッセンシャル活動としての廃棄物処理を、予防から復旧までの総合工学として捉えます。
7-1.インフラ・交通・警備
- 道路施設の被害状況把握・復旧
- 警備・交通規制対応
- 公共交通機関の被害・運行状況把握
- 山地・河川・海岸施設の被害状況把握・復旧
7-2.ライフライン
- 水道施設の被害状況把握・復旧及び応急給水
- 下水道施設の被害状況把握・復旧
- 電力・ガス・通信・石油関連施設の被害・復旧
- 危険物施設の状況把握・安全確保措置
7-3.災害廃棄物と資源循環
- 災害廃棄物の処理
8.社会経済活動回復
社会経済活動回復は、「家計、企業、政府」という3つの経済主体の活動を確保することを目的とします。財産や生計手段を失った家計、生産設備・雇用維持・資金不足など企業への影響、公共サービスへの影響を理解し、農地・農林業・家畜・漁業等の予防と復旧を体系化します。
8-1.財政・金融など法体系
- 財政・金融関連の措置(物価安定対策の実施)
- 財源の確保・基金の活用・災害関連の出納
- 災害救助法等の災害関連法令の事務
8-2.産業確保
- 被災企業・産業の状況把握・支援
- 農地・農業・家畜・漁業の被害状況把握・復旧
※「47種類」の通し番号は、第2分野「ガバナンス・組織運営」から第8分野「社会経済活動回復」までに割り当てています。第1分野「災害対策原論」の5項目も個別項目に含めると、掲載項目は合計52項目です。
8分野の関係図
「災害対策原論」を共通の土台とし、災害対策本部が情報を集約しながら、各実行分野を同時並行で動かします。
発災から復興までの47業務フローチャート
横軸は時間、縦軸は実行分野です。各業務の開始時期と継続期間は、災害規模や地域条件によって変わります。
災害対策本部を中心とした全庁対応
本部が方針・優先順位・資源配分を統括し、各担当部課が47業務を実行します。各課の情報は本部へ戻り、次の意思決定に反映されます。
方針/優先順位/資源配分/進捗管理